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絵本「ふまんがあります」

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以前ご紹介した、ヨシタケシンスケさんの「りゆうがあります」。

最初は「ふ〜ん」といった上の子でしたが、じわじわと来るものがあったようで、とってもお気に入りになり、一時期毎晩読み聞かせの時間に持って来ていました。

時には主人公の「ぼく」をマネてウキウキビームを出していたり、何かを注意すると、「僕にも理由があるんだよ。」と空想の理由を並べてみては自分で爆笑していたりと、とても気に入っていました。

ヨシタケシンスケさんの本は、子供の目線に立った独特な視点がとてもおもしろいなと感じます。

あえて控えることはせず、子供の行動や言動をリアルに表現していて、妙に納得してしまう場面もよくあります。

また、絵も登場人物の何とも言えない表情がとてもいいんです。

「私もそんな顔しちゃってる〜!」と思わず納得!!

「りゆうがあります」はお母さんから子供への問いかけに始まりますが、「ふまんがあります」は子供からお父さんへの問いかけに始まります。

やはり登場人物の表情にくすっと笑ってしまい、どのような雰囲気のものか想像できただけに我が子も今回はすぐにお気に入りになっていたので、ご紹介したいと思います。

  • ふまんがあります
  • ヨシタケシンスケ 作・絵
  • 2015年 PHP研究所 発行

内容

「わたし」がパパに対して「おとなはズルイと思う!」と、大人に対する不満をあれこれぶつけていきます。

「どうして子供は早く寝なくちゃいけないの?」、「どうしてお風呂に入る時間を大人が勝手に決めちゃうの?」等・・・。

「わたし」が展開していく大人がドキッとするような鋭い質問に、パパは言い訳をするようにのらりくらりとかわしていきます。

時には圧倒されてしまうような理由も。(笑)

最後は反対にパパから「子供だってずるいよね?」と問われる「わたし」。

その答えは・・・。

感想

こちらも内容を全く知らずに購入したのですが、大人に対する不満は思わず「私も小さい頃そうだったな〜。」と納得の内容でした。

今子供にそう思われているかもしれないと思うとドキッとしてしまうような不満も。(笑)

パパの返しがまさかの内容で、斬新でおもしろいです。

私はそんなにスラスラ出てこないと思います!

冷静でしっかりものの娘とユーモアのあるパパ。

よくありそうな設定と登場人物の繊細な表情に、絵本ではあるのですが現実を見ているような、「りゆうがあります」とともに、とても不思議で新しい感覚の絵本でした。

男の子特有の独特の世界観と、ママの現実的な所。

女の子の論理的な視点と、パパの遊び心。

全員が全員そうとは限りませんが、男女の思考の違いがよくわかり、登場人物の設定に妙に納得してしまいました。

ヨシタケシンスケさんの人への観察力と描写が独特なのですが、とてもリアルでおもしろいです。

お互いに不満があると思いきや、愛を感じられる所もいいですね。

大人も楽しめる絵本になっているので、ぜひお子さんと一緒に読んでみて下さい。

今なら帯がフルのクリスマスバージョンだそうです!

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