新型コロナウイルスが猛威を振るう中で、新年度がスタートしました。
このような状況での入園、入学、進級となり、さらなる不安の中にいる子供たちもいるかもしれません。
先行き不安な状況ではありますが、新しい一歩をスタートする子供たちは、これからまた1年間を通して、新しく様々な経験や思いを重ねていくこととなるでしょう。
1年の節目である今、季節の巡りを感じられ、少しでもこれからの季節ごとの楽しみが思い浮かべられるように、今回はこちらの絵本をご紹介したいと思います。
- ぐりとぐらの1ねんかん
- 中川李枝子 作
- 山脇百合子 絵
- 1997年 福音館書店 発行
- 対象年齢:3才から
内容
「絵本と言えば?」と聞かれたら、きっと最初に思い浮かべる方も多い、あの「ぐりとぐら」の生活を月ごとに紹介しています。
見開き1ページの左側に絵、右側が文章で1か月が描かれています。
まずは「あけましておめでとう」と1月からスタート。
2月はそり遊び。
3月は待ち遠しい春の予定を立てて、4月は学校のお話。
1年生というワードも出てくるので、新年度のスタートの時期に読むにもぴったりです。
5月は若葉が揺れる青空の中遠足に行き、雨の6月も探検隊になって遊んじゃおう!
思わず「やめて〜。」と言ってしまいそうな場面ですが、こういった遊びから発見できることがあることを改めて教えてくれます。
7月は暑い夏がやってきて、8月は待っていた夏休み、テントを持って遊びに行きます。
我が家もキャンプが好きなので、「また行きたいな〜!」と話が膨らみました。
9月は星空観察をして、10月は読書を楽しむ。
何気なく読書の良さが書いてあるので、我が子に伝わっているといいなと思う部分です。
11月は落ち葉遊びを楽しみ、カレンダーが終わってしまう12月はさよならパーティーを。
「さよなら」というワードを入れつつ、さみしさを感じさせない文章がとってもステキ。
個人的には12月のページが好きです。
来年につながる1年の締めくくり、パーティーの楽しそうな様子が描かれ、思わずにっこりしてしまいます。
感想
まずこの絵本を手に取った時、大きさに驚きました。
寝る前の読み聞かせで布団の中で読むには大きすぎるかもしれませんが、開いた時に左側に絵、右側に文章と1か月が見開き1ページに描かれていて、子供に片方の表紙を持ってもらったりしながら、もうそれだけで楽しくなってきます。
色使いがかわいらしい絵が細かく描かれ、季節ごとのぐりとぐらの様子が伝わってきて、とてもワクワクした気持ちになります。
季節に合わせて楽しむことのできる様子は、どんな状況でも楽しむことができるポジティブさを感じさせ、今のこの制限された状況の中で暮らしていくためのヒントになりました。
「行けない」、「できない」とネガティブになるのではなく、「外出できないのであれば、思い切りおうち遊びを楽しんじゃおう!」と、そんな気持ちにさせてくれる絵本です。
せっかくなので、おうちでじっくり絵本を読むのもいいですよね。
文字の勉強にもなりますし、この絵本は1〜12までの数字の勉強にもなります。
我が家も絵本の仲間を増やして毎日を楽しんでいます。