前回に引き継き、我が家の子供達が好きな「魚」が主役の絵本です。
この絵本はどちらかと言うと私の好みで選んだ絵本で、作家の「レオ=レオニ」を何かのきっかけで知り、絵がとても印象的できれいで、ずっと気になっていた絵本でした。
どこかで見たことがあるような懐かしい気もしていたのですが、小学校の教科書にも使用されているようで、もしかしたら授業で習ったことがあるのかもしれません。
国語が苦手だった私。
読んでみてもまったく思い出せはしなかったのですが。。笑
じっくり読んでみると、その世界観や物語が心に響き、子供達にも伝えたい、大好きな一冊となりましたので、ご紹介したいと思います。
- スイミー ちいさな かしこい さかなの はなし
- レオ=レオニ 作
- 谷川俊太郎 訳
- 好学社 発行
- 対象年齢:5才くらいから(主観です)
内容
赤い色の魚の兄弟の中で、1匹だけ黒い色の魚のスイミーは、誰よりも速く泳ぐことができました。
ある日、お腹をすかせた大きなまぐろが、仲間たちを全員飲み込んでしまいました。
逃げることができたスイミーですが、海の底は怖くて、寂しくて、とても悲しかった・・・。
しかし、泳いでいるうちに、海の中でたくさんの素晴らしいものを見つけて、だんだん元気を取り戻していきます。
ある時、スイミーの兄弟とそっくりな赤い魚達と出会います。
スイミーは、「遊ぼう。出ておいでよ。」と呼び掛けますが、「大きな魚に食べられてしまうよ。」と答える魚達。
スイミーはどうしたら良いか一生懸命考えて、魚達にある提案をして。。
スイミーの賢く勇敢な姿を描いた物語です。
感想
とても悲しい体験をして、気分が落ち込んでいる時でも眈々と時間だけは過ぎていき、そうした日々の中でのちょっとした出来事の積み重ねに、だんだん心が癒されていった経験は誰にも少なからずあると思います。
スイミーの素晴らしい所は、その悲しい体験を二度としないために、一生懸命考え、みんなと違う黒い体という自分の個性をポジティブに捉えている所にあると思います。
物事をポジティブに捉えて、自分のできることは何かを常に考えることは、現在の外出自粛の状況の中だけでなく、これから生きていくために、いかに幸せで充実した人生を歩んでいけるかにおいて、とても大切なことだと思います。
スイミーはとても積極的で、リーダーシップがあり、もしかしたら子供の性格によっては得意不得意があるかもしれません。
でもその得意不得意の中で、自分の得意なことを活かして困難を乗り越えることを教えてくれるのも、この絵本です。
自分の意思で自分の未来を切り開いていく姿勢が、子供にもわかりやすく描かれたこの絵本。
我が家の子供達にもそんなふうに成長していって欲しいなと思いながら、これからも大切に読んでいきたいと思います。