- ウクライナ民話 てぶくろ
- エウゲーニー・M・ラチョフ 絵
- うちだりさこ 訳
- 福音館書店 発行
- 対象年齢:3才くらいから
我が家では寝る前に絵本の読み聞かせを行なっています。
それは、考える力をつけて欲しいから、様々な感情を知るきっかけになってほしいから、親子で心穏やかに取り組む時間を過ごしたいから。。等と色々な理由からなのですが、私自身が小さい頃から本を読む習慣がなかったため、国語がずっと苦手だったからということが1番の理由かもしれません。
私は大人になってようやく本の面白さに気づきました。
本は自分が知らない色々な世界を見せてくれます。
色々な人がいて、それぞれの気持ちがあること、色々な考え方があることも教えてくれます。
そんなことを小さい頃から学んで欲しくて、絵本の読み聞かせを行っています。
今回は冬の寒いこの時期にぴったりな絵本をご紹介します。
内容
この本は、我が子が園で読んでもらったそうで、我が子から教えてもらった本です。
「うさぎとおおかみといのししと、動物がいっぱい出てくるよ!」
「ねこは?」
「ねこは・・・いないよ!」
我が子は先生の話を最後までじっくり聞くことが苦手で、この頃は先生の話を聞くことを目標にしていたので、先生の読む絵本に耳を傾けられていることがうれしくて、家でもまたじっくり読んであげたいなと思い、購入した絵本です。
ねこは出てきませんでした。笑
表紙の絵がきれいで、飾っておくのにもおすすめな絵本です。
森の中でおじいさんが落としたてぶくろの中に、次々にやってくる動物達のファンタジーな世界が魅力の一冊です。
てぶくろに動物が!?なんて疑問は野暮です。笑
「くいしんぼねずみ」、「ぴょんぴょんがえる」とそれぞれの動物の名前も魅力的で、我が子はそれだけで大笑い!!
文章も繰り返しのリズミカルなテンポなので、小さいお子さんでも楽しめると思います。
てぶくろのおうちも、はしごができて、玄関ができて、煙突や窓ができて・・・と、だんだん家らしくなっていくのも、見ていて楽しいです。
動物達が着ている洋服もウクライナの民族衣装でとてもかわいく、子供とそんなお話もできます。
今にも弾けそうなくらいギュウギュウになっても、みんなでいるとあったかくて楽しくなっちゃう、そんな心が温かくなるようなお話です。
最後はおじいさんがてぶくろを取りに戻ってきて、動物達は森へそれぞれ逃げて行き、まるで何もなかったかのような、人間の知らない動物達だけの世界の物語です。
子供の想像力は無限です。
大人にはなかなかない発想力で、我が子にもいつも驚かされます。
ありえるかありえないかの話ではなく、自由にのびのびと描く夢を持つことは、やがて、広い視野を持ち、様々な角度から物事を見ることができる力となることと思います。
そんな想像力を掻き立てられる、冬にぴったりな名作なので、プレゼントにもおすすめです。